小学校受験とは
小学校受験の基礎知識 vol5「問題集・模試の活用法①」
小学校受験にも欠かせない問題集と模試。
今回は主に「問題集」の活用方法についてご紹介いたします。
問題集はペーパー(プリント)対策用の過去入試問題などが市販されており、多くの家庭が利用しています。ただし、一部の学校を除き、学校は基本的に入試問題を公開していません。過去問題は受験者の情報(子どもや親)をもとに作成しているので、本番の入試そのものではありません。
問題集は幼児教室でも販売しています。教室に通っている人の多くはそうした問題集を利用しています。教室もそれらの問題集から宿題を出したりします。
これはしばしば言われることですが、行動観察のみの入試であっても、ペーパーの学習・訓練は必要です。行動観察では先生の指示を理解し、それを実行するなどを通して知能の成長や学習態度・集中力などもみられるため、こうした能力や態度をペーパーで養っておくことが大切です。
また、入試にペーパーがある場合は概して問題量も多いので、しっかりと準備しておきましょう。暁星小学校や白百合学園小学校、雙葉小学校などは、時間に比して問題量が多く、接戦になるので高得点をねらうつもりで準備する必要があります。お子さんが暁星小学校に合格した家庭では、入試直前はドリルを一日100~200枚、1枚1分以内で解く練習をしたそうです。
問題集は毎日時間を決めて行うのが理想ですが、子どもにとってそれは容易ではありません。勉強の習慣づけに苦心するご家庭も多いことでしょう。
また、この年齢は脳の成長期にあるため、かえって一時的に理解が遅くなることもあります。それは次の成長に備えて脳が準備をしているためとも考えられているので、焦らずに少しようすを見たり、ペーパーを一休みしたりするといいでしょう。夏休みを終えてまた急に伸びたりする場合があります。
というわけで、実際どこのご家庭でもあれこれ工夫しながら問題集をやっているようです。たとえば、巧緻性の練習やゲームを取り入れた学習をしたあとにペーパーをする、幼稚園を挟んで朝と午後にやる、一日分のプリント分をホチキスで止めておき、どれくらい進めば良いか子ども自身もわかるようにして達成感を持たせるなど、その子どもに合わせて学習させています。
気をつけたいのは、理屈を根本から理解させること。ペーパーは慣れてくると感覚でできるようになります。こなす量や速さに気をとられていると、理解がおろそかになってしまうことがあるので注意。積み木やおはじき、折り紙など具体物を使ってしっかりと理解させるようにしましょう。断面図の勉強では粘土で立方体を作って教えたりする家庭もあります。
小学校受験用の問題集をまとめたページもありますので、宜しければご覧ください。
次回は「模試」の活用方法をご紹介いたします。