「本当に全員が違うことをしているんだ!」
こちらの学校では、図工の時間に生徒が課題を好きに選べると聞いていましたが、実際に全員が全く異なる活動をしているのを拝見して心底驚きました。絵の具で絵を描く子、ちぎり絵をする子、野球ボールを方眼用紙の上にのせて定規で計測中の子、床に寝転んで段ボールを切り、ドールハウスらしきものを制作中の子…まさに十人十色、一人ひとりの個性が豊かに作品に表現されていく光景は感動的でした。
また、科学(理科)の授業では、週に3回も実験を行っているとのこと。安全性や予算を考えれば、月に3回の実験授業を行う学校でも珍しいほどなのに…。専科の先生が「歴史上の科学者たちの発見の感動を追体験するのが、理科なんです」「(科学者と同じ)実験をすることで、同じ感動を子どもたちにも体験させることができる。つまり、だれでもガリレオになれるのです!」と熱く語りながら、説明会で燃焼実験を披露してくださったのをうかがって、四條畷学園が大事にされている思いである<自分で「見つける」「考える」「創造する」>というメッセージが、深く胸に届きました。
ペーパーテストができる子、目に見える(短期的な)成果を出す教育は簡単です。でも、こちらの学校では、一番大事で、一番難しい「子どもが自ら学びたくなる心」を育むことに情熱を注いでくださる熱意ある先生方の様子が伝わってきました。ぜひ、学園のホームページにある教員の皆さん方の温かな紹介ページ、また、学園資料(パンフレット)の裏表紙にある「生涯を通じた相談相手」と題した美しいメッセージをご覧になっていただければと思います。
もちろん、令和の私学ならではのICT、グローバル、様々な広く深い体験活動、加えて高学年からは習熟度別のきめ細やかな学習体制も用意されており、他にも魅力あるコンテンツが多い学校でした。でも、実際に拝見して一番魅かれたのは、子どもの自発性にあの手この手でアプローチする先生方の情熱、そしてその根底に流れる建学の精神。大阪市内からも便利な立地なのに豊かな自然と人の思いが溢れるこちらの学び舎、私ならぜひ親子3代で訪れてみたいと思いました。時代が変わろうとも、長くお付き合いがしたいと思えるのではないでしょうか。
(編集部 T.S)