取材レポート

城南学園小学校

論理的思考力や粘り強さを育むプログラミング教材ロジカ式®を導入

城南学園小学校 教頭 河岡秀典先生 のお話

今年、城南学園小学校は、創立70周年を迎えます。学校法人城南学園は、保育園・幼稚園から小学校・中学校・高等学校・大学・大学院までがそろう総合学園です。建学の精神「自主自律・清和気品」のもと、地域教育の発展に尽力してきました。目指す人間像として、「実践力のある魅力ある人間~確かな学力・高い品性~」を掲げ、何にでも積極的に一生懸命取り組める子どもを育てる教育を大切にしています。今回は新型コロナウイルス感染症への対応のための臨時休業中の取り組みや、新しく導入されるプログラミング教材について、教頭の河岡秀典先生にお話をお聞きしました。

城南学園小学校 教頭 河岡秀典先生 のお話

城南学園小学校 教頭 河岡秀典先生 のお話

全校児童にタブレットを配布予定、今後に備える

休業がスタートしたのは他の学校と同じ時期でしたが、すぐにプリント課題を準備して各家庭へ送付し、家庭での学習が途切れないように配慮しました。また同時に各家庭のWi-FiやタブレットなどのICT環境についてアンケート調査を行い、提供できる教育の模索が始まりました。その結果、今までに学校で使用してきた授業支援クラウドシステム「ロイロノート」を活用して、当面の課題や連絡を配信、既存の動画授業などを視聴しながら休業中の学習を展開しました。

また週に1度、担任の先生が各家庭に電話での連絡を実施。保護者に子どもたちの様子を聞いたり、直接子どもと会話をしたり、コミュニケーションを充実させました。不安を話される場合には、生活や学習への励ましの言葉をかけるなど心のケアにも配慮しました。先生方もクラスの子どもたちの様子を直接知ることができ、ずいぶん安心されたそうです。保護者の方からも、課題の進捗状況や子どもの様子について先生と直接話して共有できたことで、休業期間中の子どもへのサポートがしやすかったとの声がありました。

城南学園小学校では、新型コロナウイルス流行以前にもタブレットを使った授業を実施していましたが、全校児童分の台数はそろっていませんでした。しかし、今回の事態を受け、急遽全員分をそろえることを決定。すでに手配も終了し、2学期からは活用できるとのこと。充実したICT環境は、今後の新型コロナウイルス感染症の流行への備えにもなります。どのような状況にあっても学習が継続できるよう、素早く動かれている姿が印象的でした。

プログラミング教材ロジカ式®を導入

今年から必修となったプログラミング教育について、城南学園小学校では良質な教材を求めて検討を重ね、ロジカ式®forSCHOOL・ロジカ式プログラミングゼミドリルを導入することになりました。地元大阪の特定非営利活動法人ロジカ・アカデミーが手掛ける教材で、代表者の関愛さんは日本のプログラミング教育業界で広く活躍されている方。すでに全国にロジカ式®プログラミングスクールが展開されており、大人も専門家を目指して学ぶことができるプログラムです。こちらをベースにしながら、より小学校カリキュラムで使いやすく開発され、この度、城南学園小学校とタッグを組む形で導入されました。アクティブラーニングを深めるための教材として、ディスカッションを行ったり、主体的な学びを促したりできるプログラムで、これからの子どもたちが生きる社会で必要とされる論理的思考力や粘り強さ、コミュニケーション力を育みます。

河岡教頭先生は「小学校においてプログラミング教育で求めることは、主体的で対話的な深い学びへとつながるものでなくてはなりません。その点、この教材はプログラミングの基礎をしっかり身に付けながら自ら学びに向かう力、やり抜く力を鍛えることができるのが特徴です」と導入への意気込みを話してくださいました。

城南の情熱教育

城南学園小学校の卒業生や保護者の方のコメントに目を通すと、「やるべきことはやる徹底指導のおかげ」「何事にも一生懸命で、チャレンジ精神と強い心を育てる」「厳しく、そしてのびのび育てるバランスのよさ」といった満足度の高さが感じられる言葉を目にします。それについて、河岡教頭先生は『一人一人がキーパーソン』という教育モットーによる丁寧な個別指導と、教師と子どもがともに歩む『情熱教育』が成せるものではないでしょうか」と話されます。

教員と子どもは同志、同学、同行として学んでいくもの。教師は子どもにできないことがあれば、できるように支援して、できるようになったらしっかりとほめることを大切にしています。例えば、低学年で忘れ物が多い子であれば、忘れ物をしかるのではなく、どうやったら忘れ物がなくなるかともに考え、前の日には準備をしたり、とくに大切なものはメモに書き出したりなど、具体的な行動目標を立てて一緒にトライします。ときには保護者にも協力を仰ぎ、細やかな支援で子どもの「できる」を導きます。そしてできるようになったことを、ともに喜び、ほめることで次のチャレンジにもつながり、子どもの成長を伸ばしていけるそうです。

1年生は城南学園ライフの特に大切なスタート。生活面や基礎学力の定着など、低学年は特に手厚く、先生方も一生懸命に向かいあってくださいます。それぞれに合わせたサポートを継続して実施することで、個性を引き出すことにつながり、城南学園小学校になくてはならない個性を持ったキーパーソンへと成長します。こういった学校の雰囲気や姿勢が、保護者の満足度の高さにつながっていると感じました。

まとめ

「一人一人がキーパーソン」という教育モットーのもと、子どもと保護者、教職員のそれぞれが城南学園小学校を支える大切な役割を担っているという河岡教頭先生。この度の休業中も各家庭に電話をかけ、自然なコミュニケーションを取る中で、保護者や子どもの変化に細やかな配慮をしていた先生方の様子にも一人一人を大切に思われている情熱が感じられました。また普段から、何事にも一生懸命に取り組める子どもたちには、学びの喜びを素直に受け取れる感性が育っていることが感じられました。

グローバル化する社会に向けて、プログラミングなど新しい教育にも積極的に取り組む城南学園小学校ですが、これからの時代を生き抜くための主体性や積極性は、伝統の中で大切にされてきた情熱的な教育の中でこそ育まれるのではないでしょうか。

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