城南学園小学校
1人に1台ずつタブレットを配布、学びを広げ深めるICT教育を展開
「城南の情熱教育」をモットーに掲げる城南学園小学校は、新型コロナウイルス感染症の影響が大きかった2020年度、遠隔授業への対応を念頭に、それまでに計画されてきたICT教育の取り組みを一気に進めました。12月には、全学年の児童1人に1台タブレット端末を配布、全教室に電子黒板を設置し、学校と家庭をつなぐインターネット環境が整いました。タブレット専用学習システムが導入され、現在は対面授業を中心に積極的に運用しています。それぞれの習熟度や苦手にフィットする最適化と、学びをつなぎ深める授業のコミュニケーションにおいて、とくに手応えを感じられているとのこと。中心になって取り組みを進められた教頭の河岡秀典先生にお話を伺いました。
城南学園小学校教頭 河岡秀典先生のお話
城南学園小学校教頭 河岡秀典先生のお話
城南学園小学校 教頭 河岡秀典先生 のお話
2020年12月、1人に1台iPadを配布。本格的にスタート
新型コロナウイルス感染症の影響もあって、昨年度、急ピッチで進められたICT教育は、2020年12月に全児童に1人1台のiPadを配布し、本格的に運用が開始されました。あわせて教室に設置された電子黒板を使用し、子どもたちの各端末とつないだ対面でのオンライン授業もスタート。取材時は運用から半年が経った頃でしたが、当時1年生だった現2年生はもちろん、4月から入学したばかりの新1年生も問題なく使えており、今後の可能性や期待感が強いと話されました。
城南学園小学校で使用されているタブレットは、本体だけでなく、タッチペンとキーボードがセットできるもの。タッチペンやキーボードを使用した方が、端末本体の画面を広く使うことができ、子どもたちの思考を妨げないとの配慮からセットでの使用になりました。学習の用途によって、タッチペンを使ったり、キーボードを組み合わせたり、先生の指導の下、スムーズに使い分けています。
授業では、自分の意見をタブレット上で表現してオンラインで提出すれば、電子黒板上で意見をシェアできます。電子黒板上には全児童の意見を展開することが可能ですから、より多くの意見や考えを共有できます。挙手による発表では、積極性の違いによってせっかくの意見が発表されないこともありますが、ICTの活用によって多様な意見や考えをシェアしやすくなったとのことでした。低学年では基本的な使い方を学び、中学年ではプレゼンテーション用資料の作成ができるようになることを目指します。高学年にもなるとタブレットで制作する「表現」はグッとレベルアップし、それぞれのオリジナリティが発揮されます。テキストだけでなく、絵や写真などをまじえて、すらすらとまとめたり、画面を動かしたり、子どもの感性に大人の方が驚かされる場面もあるそう。この半年で、子どもたちのプレゼンテーション能力の高まりを感じるそうです。タブレットや電子黒板を使ったICT教育は、自分の考えをまとめて表現するツールとして、また多様な意見をシェアし、さらに共有するにはぴったりで、時代に求められる主体的・対話的で深い学びに直結している様子がうかがえました。
城南学園小学校で使用されているタブレットは、本体だけでなく、タッチペンとキーボードがセットできるもの。タッチペンやキーボードを使用した方が、端末本体の画面を広く使うことができ、子どもたちの思考を妨げないとの配慮からセットでの使用になりました。学習の用途によって、タッチペンを使ったり、キーボードを組み合わせたり、先生の指導の下、スムーズに使い分けています。
授業では、自分の意見をタブレット上で表現してオンラインで提出すれば、電子黒板上で意見をシェアできます。電子黒板上には全児童の意見を展開することが可能ですから、より多くの意見や考えを共有できます。挙手による発表では、積極性の違いによってせっかくの意見が発表されないこともありますが、ICTの活用によって多様な意見や考えをシェアしやすくなったとのことでした。低学年では基本的な使い方を学び、中学年ではプレゼンテーション用資料の作成ができるようになることを目指します。高学年にもなるとタブレットで制作する「表現」はグッとレベルアップし、それぞれのオリジナリティが発揮されます。テキストだけでなく、絵や写真などをまじえて、すらすらとまとめたり、画面を動かしたり、子どもの感性に大人の方が驚かされる場面もあるそう。この半年で、子どもたちのプレゼンテーション能力の高まりを感じるそうです。タブレットや電子黒板を使ったICT教育は、自分の考えをまとめて表現するツールとして、また多様な意見をシェアし、さらに共有するにはぴったりで、時代に求められる主体的・対話的で深い学びに直結している様子がうかがえました。
確かな学力を育むタブレット教材を導入
一方、タブレットは授業だけでなく、漢字や計算といった反復して定着する学びでも使用されています。一人ひとりの習熟度に最適化された教材を提供するAdaptive e-Learningの考えのもと、3年生以上は学習システム「Monoxer(モノグサ)」を使用しています。間違ったポイントから、どの部分の理解が不足しているかがわかり、現状にあった問題がAIから出題されることで、子どもの習熟度に最適化された学習ができます。
一方、新1年生もタブレットは積極的に使用しますが、鉛筆を持ってしっかり書くことも大切にしています。例えば習いたての文字や漢字は紙に書いて、何度も練習するようにしているとのこと。タブレットを使用する時間についても、1日の間で長くなりすぎないように気を付けて、バランスの取れた学習スタイルを目指しています。
今後は社会や理科など、基本的な知識を蓄積する学習においても「Monoxer(モノグサ)」の導入が検討されています。このプログラムはオリジナルの問題を作成することが可能であることもメリット。社会や理科のほかにも、中学入試に必要な熟語の知識や英語教育などでも、城南学園小学校オリジナルの問題の作成が予定されています。
一方、新1年生もタブレットは積極的に使用しますが、鉛筆を持ってしっかり書くことも大切にしています。例えば習いたての文字や漢字は紙に書いて、何度も練習するようにしているとのこと。タブレットを使用する時間についても、1日の間で長くなりすぎないように気を付けて、バランスの取れた学習スタイルを目指しています。
今後は社会や理科など、基本的な知識を蓄積する学習においても「Monoxer(モノグサ)」の導入が検討されています。このプログラムはオリジナルの問題を作成することが可能であることもメリット。社会や理科のほかにも、中学入試に必要な熟語の知識や英語教育などでも、城南学園小学校オリジナルの問題の作成が予定されています。
ロイロノートやZoomで、教室内も家庭も連携
城南学園小学校ではインターネットを使用した学習支援として、ロイロノートで情報共有や課題の配信などを行っています。また今後、休校措置などで、対面授業からオンライン授業に切替える場合にはZoomが活用できる準備が整っています。Zoomを使用する場合、一斉にネットワークに接続しても回線がダウンすることがないよう、学校独自のネットワークを運用し、家庭でもストレスなくオンライン授業に取り組めるようになっています。
新1年生は朝の会や授業の中で、Zoomやロイロノートを使う練習を一緒にします。ログインする際のキーワード入力なども、低学年でも簡単にできるように設定されているため難しくありません。
新1年生は朝の会や授業の中で、Zoomやロイロノートを使う練習を一緒にします。ログインする際のキーワード入力なども、低学年でも簡単にできるように設定されているため難しくありません。
まとめ
この1年間で、城南学園小学校の授業中の景色が大きく変わったと、ICT教育の成果を河岡教頭先生は話されました。先日も午後の授業前のモジュールタイムに、タブレットを使いながら英語の発音練習をしている様子が、新しく見られたとのこと。今までになかった取り組みが、日々生まれているそうです。これらの取り組みをプロデュースするのは、ICT教育担当の教師の方。この1年間、会議でもICT教育のテーマが多くを占め、子どもたちがより興味を持って、主体的に取り組めるよう熱心なチャレンジが継続されています。そんな先生方の姿勢は、モットーとする「城南の情熱教育」そのもの。「ICT教育においても、思考力につながる学びと確かな学力につながる取り組みをしっかり行っていくことが、私たちの使命だと思っています」とまとめてくださいました。