取材レポート

小林聖心女子学院小学校

東大・京大へ進学した卒業生が語る小林聖心小学校での学びと魅力

小学校から高校まで12年間一貫教育を展開する小林聖心女子学院は、他者への思いやりや自分と向き合う心、奉仕の姿勢を育むカトリック教育と、児童が持つ“らしさ”を丁寧に育み、行事などを通して自主性を身につける学びの環境が大きな特徴です。幼くかわいらしい小学1年生から、すっかり大人の高校3年生までが、同じ敷地内で学校生活を送ることは珍しく、中学生や高校生のお姉さんが身近な憧れとなる環境です。毎年、高校3年生は、それぞれに志を抱き、小林聖心を巣立っていきますが、進学先は最難関国公立大学や医学部、理系学部、難関私学大、音楽大学や美術大学など様々です。今回は2024年春に東大・京大に進学したOGにインタビューを行い、小林聖心小学校時代についてお話を伺いました。

卒業生の紹介
現在の進学先への志望理由を教えてください。
小学校時代を振り返った時、現在の進学につながるエピソードはありますか?
自身の成長につながったと感じる思い出を教えてください。
小学校時代の楽しかった思い出はありますか?
小学校受験を考えている方へ、小林聖心女子学院の魅力を紹介してください。
まとめ

● 卒業生の紹介

児島舞香さん/東京大学文科三類1年
(以下児島さん)
小林聖心女子学院には小学校から入学。小学校受験時に小学校のすばらしい図書館に心惹かれ、「絶対に入学する」と決めたそう。時間があればいつも図書館にいたというほど、本が大好き。

三好英絵さん/京都大学文学部1年
(以下三好さん)
小学4年生の時、中学受験を予定して小林聖心女子学院を見学したことをきっかけに、学校の雰囲気を好きになり、中学受験を待たずに小学校へ転入。すぐに友達ができて学校にも慣れ、小学5年生からは児童会にも積極的に参加していました。児島さんとは小学校からの仲良し。
東京大学文科三類1年 児島舞香さん

東京大学文科三類1年 児島舞香さん

京都大学文学部1年 三好英絵さん

京都大学文学部1年 三好英絵さん

● 現在の進学先への志望理由を教えてください。

児島さん…中学生の頃、クイズで活躍している東大生による知識集団Quiz Knockの影響で、東京大学に漠然とした憧れがありました。また高校1年生の最初の模試で、当時、唯一知っていた東大を第一志望にして、その後も模試のたびに書き続けていたら、いつの間にか志望校になっていた感じです。

その後も「1番上の大学を目指せば、どこでも行けるだろう」と考え、高校2年生の冬まではとりあえず東大を目指すことに。最高学府で学びを得られる環境や、高校1年生と高校2年生の成績で3年生からの進学先を決められるリベラル・アーツの「進振り制度(進学選択)」、レベルの高い仲間に出会えることを魅力的に感じ、本格的に東大受験を決意しました。

三好さん…高校1年生の頃は、実は指定校推薦での大学進学を考えていたため、京都大学を目指すことはおろか、国立大学受験に挑戦することすら考えていませんでした。しかし、そんな私に親友の児島さんから「大学受験に挑戦しないのはもったいない。一緒にチャレンジしよう」と、ずっと声をかけてもらっていました。そうするうちに大学受験への意欲が芽生え、高校2年生の夏、挑戦への思いを無視し続けるのは性に合わないと、受験を決意しました。

指定校推薦でも、京都の大学に進学したいと考えていました。志望校を下げるのは簡単だから、とにかく一番上を目指して頑張ろうと京都大学を志望校に。次第に京都大学の自由な校風に惹かれ、「志望校を下げたくない、京都大学に絶対行きたい」と思いが強くなりました。

● 小学校時代を振り返った時、現在の進学につながるエピソードはありますか?

三好さん…高校2年生の時私に大学受験を勧めてくれて、一緒にがんばろうと背中を押してくれた児島さんに小学生時代に出会えたことが、一番大きいですね。また私は小学4年生で転入してすぐ、5年生からの児童会選挙に立候補したのですが、そんなチャレンジを先生や友達が応援してくれたことはとてもうれしかったです。小林聖心はチャレンジをする人を応援してくれる雰囲気がありますが、小学校の時からそうだったということです。高校2年生の夏から京都大学にチャレンジした私の大学受験は、一般的には無理と思われるようなスケジュールでしたが、高校の先生方は真剣に応援してくださいましたし、支えてくださいました。

児島さん…直接の決め手になるようなエピソードは思いつかないのですが、進学を決める際にも私自身の土台となったと感じる小学校の思い出としては、読書が挙げられます。小学校の図書館が大好きでいつも本を読んでいました。その時に得た語彙力や国語力で高校3年生まで国語を乗り切ったと思っています。

また音読やディベートなど、学校生活の本当に細かい場面で、先生方が折に触れてほめてくださった些細な言葉が意外と残っていて、ふと思い出した時に自信につながりました。

また三好さんをはじめ、受験期に支え合った友達の多くは、小学校の高学年の頃に仲良くしていた人で、その時からテストの点を競ったり、テスト前に勉強会をしたりしていたことが現在につながっている気がします。

● 自身の成長につながったと感じる思い出を教えてください。

児島さん…やはり私は図書館抜きには語れません。たくさん本が揃っていること、少し背伸びした本を読んでいたこと。私が好きそうな新刊が入ると、取り置きしておいてくださるなど、司書の先生には本当によくしていただきました。小学校時代の読書体験は、私の成長にとって大きな存在でした。

また児童会や学級委員の仕事を通して、小学生の頃から自分で考えて行動することやリーダーシップを学ぶことができたと思います。また下級生との関わりの中で「お姉さん」として行動することがある一方、高校生の「お姉さん」たちを見て、憧れや目標を持つことができたことは小林聖心ならではの成長だと感じます。

三好さん…公立の小学校にいた時は、どうしてもみんなと同じことをしないといけないことがありました。例えば私は外遊びは好きではないのに、休み時間は必ず外に出て遊ばないといけないとか。小林聖心に転入してからは、そのように強要されることがなかったため、最初は驚いたことを覚えていますし、そういった自由な雰囲気が私にはとてもあっていました。自分自身の興味ややってみたいことを認めてもらえて、協力してもらったり応援してもらったり。学院生活全体が、自身の成長につながったと思います。

● 小学校時代の楽しかった思い出はありますか?

児島さん…小学4年生くらいでしたが、友達と鉄棒にハマって、短い休み時間にも外に出て練習したこと。小学6年生ではかるたにハマって、短い休み時間にも友達と熱心にかるたをしていたことなどなど…。ハマりやすい性格なのですが、本当に些細なことを含め、思い出がありすぎて書ききれません!

三好さん…転入した時、友達がいない環境に一人で入っていくことには不安がありましたが、いざ通いはじめると、みんな優しいし、たくさん話しかけてくれるし、友達づくりの不安がすぐに解消されたことは思い出深いです。小学6年生の時は、私も児島さんとかるたにハマって一緒に熱中していました!

● 小学校受験を考えている方へ、小林聖心女子学院の魅力を紹介してください。

児島さん…女子の一貫校は多くありますが、小中高が同じ場所にある学校は少ないように思います。私もそうでしたが、中学や高校のお姉さんと関わる中で、将来の理想像が持ちやすいです。また12年間を共に過ごすことで、生涯の仲間を見つけることができます。キリスト教カトリックの教えのもと、小学校の時から礼儀や祈りの大切さを自然と身につけられるところも魅力ですね。

中学校受験を意識しなくていい分、小学校の時から「受験用」の勉強に時間を使うのではなく、様々な経験をして自由に学び、友達と全力で遊ぶことに力を注げると感じます。

三好さん…小林聖心女子学院のよさは
・生涯の友人に出会える
・主体性を身につけることができる
・自分を客観的に見ることができる
・人間として成長できる
が挙げられると思います。

小林聖心がいわゆる進学校じゃないことで、大学受験への不安を感じられている方がいらっしゃるかもしれませんが、むしろ学年全体が一般入試で大学進学を目指すわけではないからこそ、先生方のサポートが一人ひとりに特化して手厚いです。むしろ安心して大学受験ができる環境だと思いますね。

まとめ

今回の二人は小林聖心女子学院小学校で5年生と6年生の時に、児童会を一緒にしたことでとくに仲よくなりました。その後の中高時代もリーダーシップを発揮する機会が多く、お互いを思いやり、楽しく充実した学院生活を送った様子をインタビューでは生き生きと話してくださいました。中学受験や高校受験に気をもむことなく、自分の「好き」を大切にしながら自由に個性を発揮できたことで確固たる自己を育成し、最難関国公立大学という高い目標に対しても自分を信じ、希望の進路を得られたのではないかと感じました。

中学受験スタディ関西版の以下の記事も併せてご覧ください。
https://www.study1.jp/kansai/school/B29P003/school_special/8/

取材協力

小林聖心女子学院小学校

〒665-0073 兵庫県宝塚市塔の町3-113   地図

TEL:0797-71-7321

FAX:0797-72-5716

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